Vol.1 除湿機の種類と選び方
高知県電機商業組合 省エネマイスター 大原 和雄さん
梅雨入りが非常に遅かった今年ですが、この時期を少しでも快適に過ごせるよう、除湿器の上手な選び方について、大原さんにアドバイスをいただきました。
現在販売されている除湿機の種類としては、1.コンプレッサー式、2.デシカント式、3.ハイブリッド式の3種類があります。それぞれの特徴を理解し、上手に使ってください。
1.コンプレッサー式のしくみと特徴
湿った空気を取り込み、コンプレッサーにより循環する冷媒で冷やします。その時内部で結露を発生させ、本体のタンク内に水滴を溜めていくことで除湿するしくみ。主に梅雨、夏・秋雨の時期に威力を発揮します。
①メリット
・消費電力が少ない
・温度の上昇が比較的小さい(2~4℃)
②デメリット
・本体が重く、運転音が大きい
・冬季や低温時の除湿能力が低い
2.デシカント(ゼオライト)式のしくみと特徴
冷媒ではなく多孔質乾燥剤(ゼオライト)を使います。乾燥剤に吸着された水分はヒーターによって温められ、さらに熱交換器内で冷やされることで水滴となり、本体のタンク内に溜まっていきます。気温の低い冬場でも除湿能力が低下しません。
①メリット
・本体が軽く、運転音が小さい
・冬季や低温時でも除湿能力が低下しない
②デメリット
・消費電力が多い
・ヒーターを使うので、温度上昇が大きい(3~8℃)
3.ハイブリッド式のしくみと特徴
上記2つの方式を合わせ持っています。夏場はコンプレッサー式、冬場はデシカント式で運転することで、一年中快適に除湿することができます。
①メリット
・年間を通じて使用できる
②デメリット
・大型のものが多い
・本体価格が高い
まとめ&アドバイス
・これからの季節、主に使うならコンプレッサー式
・冬季の結露対策や室温が高くなってもよいところの除湿にはデシカント
・一年中使いたい、洗濯物が多い大家族などはハイブリッド