• その1「地球温暖化って?」

  • その2「カーボンニュートラルとは?」

  • その3「わたしたちにできること」

地球温暖化とは

  • 近年、地球上の温室効果ガスの排出量が増えています。
  • 温室効果ガスの排出量が増えている一番の原因は、人の手によるものと言われています。1750年ごろに近代的な工業化(=産業革命)がはじまって以降、 世界中で、熱や電気といったエネルギーを利用して、より豊かな、より快適な生活を追い求めてきました。
    その影響で、エネルギーをつくるために消費した化石燃料により、多くの温室効果ガスが出されてきました。
  • 温室効果ガスが増えることによって、地球全体の気温が上昇しています (地球温暖化)。

世界と
日本の気温の変化
(1898年~2020年)

1991~2020年の平均気温との差
(気象庁HPより高知県作成)

全体的に右上に向かって
上がっているね

高知県の気温の変化
(1886年~2021年)

1886年の平均気温と各年平均気温の差(気象庁(気象庁HPより高知県作成・観測値:高知地方気象台(高知市))

  • 地球温暖化の問題は、気温が上昇するだけではなく、各地でいろいろな問題の原因となっています。 わたしたちは、わたしたちの世界・未来を守るためにも、一刻も早く、温室効果ガスの増加を止め、地球温暖化が進むのを抑えなければなりません。

地球温暖化による
影響

気温の上昇

高知県では、最近100年で年間の平均気温が1.5℃上昇しています。このまま地球温暖化対策をしっかり行わなかった場合、 100年間で最大4℃も上昇してしまいます。また、日々の気温が上昇するほか、真夏日・熱帯夜が増えることも予想されています。

高知の年間真夏日日数
高知の年間熱帯夜日数
このままだと、外で遊んだり、
よさこい祭りを踊ったり
できなくなっちゃうかも。

異常気象

地球温暖化によって地球全体の海水の温度が上昇するため、大雨が降りやすくなることや、 台風が強大化することなどが予想されています。

21世紀末(2076~2095年の
平均)の予測と20世紀末(1980~1999年の平均)との比較
(四国地方)

一方で、世界では、地球温暖化の影響で、数ヶ月から数年にわたり降水量が極端に少なく、水が不足する状態が続く干ばつの影響も広がっています。

健康被害などへの影響

地球温暖化は、わたしたちの健康へも影響を与えます。
近年の温暖化に伴い、熱中症などにかかるリスクが高まっているほか、これまで日本や高知県では見られなかったような感染症が広まるリスクも高まっています。

農作物などへの影響

地球温暖化や、それによって引き起こされる気候変動は、農作物や漁業など、私たちの「食」にも大きな影響を与えています。今後、さらに地球温暖化が進むことで、農作物が今までのように育たなくなる・海の魚の獲れる量が変わるなどの影響が心配されています。

大好きな野菜や
くだもの、
カツオ
のたたきも、

いつか食べられなく
なっちゃうの?

野生生物・
生物多様性への影響

地球温暖化や、それによって引き起こされる気候変動は、地球上のあらゆる野生生物にも大きな影響を与えています。IUCN(国際自然保護連合)の発表では、3万8000種を超える数の「絶滅の危機の高い種(絶滅危機種)」のうち、地球温暖化・気候変動が要因であるとされている数は、2000年以降急激に増加しており、2020年には4,000種を超えています。
また、地球温暖化・気候変動がおきることで、生えている植物が変わると、そこに生きる動物が変わり、またその影響で地域の気候も変わってしまいます。そうなることで、生きものとそれらを取り巻く環境がお互いに関わりあいながら形作られた仕組み(生態系)が崩れてしまいます。

地球温暖化を
抑えるために

  • 地球温暖化の進行を防ぐためのキーワードが、脱炭素社会・カーボンニュートラルです。
    脱炭素社会とは、温室効果ガス、特に温室効果ガスの中でも最も多く出されている二酸化炭素を、できるだけ出さない生活を送る社会のことです。
  • 地球上の植物は、二酸化炭素を吸収して生活しています。地球上で温室効果ガスが出される量と、植物が吸収する量とが等しい状態、つまり地球上の温室効果ガスが増えない状態のことを、カーボンニュートラルと言います。
  • わたしたちは、「脱炭素」な生活にすることで、できるだけ早くカーボンニュートラルを達成しなければなりません。また、高知県だけでなく、各国の政府や企業、あらゆる国の人々が、カーボンニュートラルの達成に向けて自分事として取組をはじめています。

世界や日本は
どんなことを
しているの

世界の動き:パリ協定

地球温暖化は世界規模の問題のため、地球上の多くの国が一丸となって取り組んでいます。
中でも、2015年にフランスのパリで開催された会議で採択(約束)されたパリ協定は、 参加する196の全ての国が温室効果ガスを削減に取り組むことを約束しました。

パリ協定における目標

  • 世界の平均気温の上昇を、産業革命(1850年ごろ)以前に比べて2℃より低く保ち、1.5℃に抑える努力をする
  • そのため、できるかぎり早く、世界の温室効果ガス排出量を増えないようにして、21世紀後半(2050年ごろ)には、 温室効果ガス排出量と(森林などによる)吸収量のバランスをとる(=カーボンニュートラルを達成すること)
世界規模の問題だけど、
わたしたち一人ひとりが自分
たちのために取り組まないといけないね。

日本の動き:GX(グリーントランスフォーメーション)

日本政府は、2022年に、GX(グリーントランスフォーメーション)の実現に向けた計画を策定しました。
GXとは、石油や石炭などの化石燃料をできるだけ使わず、太陽光や水素などの自然環境に負荷の少ないエネルギーを活用することや、 そうした活動を経済成長の機会にするために社会の仕組みを大きく変えていこうという取組のことです。

地球温暖化対策を行いながら、
新しい世の中ができあがるのは
楽しみだ。

企業の動き:ESG

ESGとは、環境(E:Environment)、社会(S:Social)、企業統治(G:Governance)の英語の頭文字を合わせた言葉です。 近年、地球温暖化・気候変動問題や人権問題などが世界的に課題となる中で、企業が長期的な成長を目指すためには、 ESGの3つの観点が重要であるという考え方が広まっています。一方、ESGに配慮ができていない企業は、 投資家などから企業の価値を下げるおそれがあるとみなされます。 企業がESGに配慮した取組を行うことは、企業の長期的な成長を支える経営の基礎を強めることになると考えられています。

日本国内でも、地球温暖化対策
ができていないから取引先から
外される企業も増えてきて
いるよ。

私たちができること

地球温暖化を止めるには

  1. 使うエネルギーを減らすこと
  2. 使うエネルギーは再生可能エネルギーとすること
  3. 地球温暖化対策に取り組んでいる企業を応援すること・そのような企業の製品を選ぶこと
  4. 二酸化炭素を吸収する森林を適切に守ること・そのために木材を使うこと
が必要です。
さあ一緒に、こっから、
脱炭素・カーボン
ニュートラルに向けた取組を
はじめましょう。