2026.03.17

廃食油から生成するバイオディーゼルの利用で 空港内の脱炭素に取り組む日本航空の挑戦!

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企業や社会への働きかけ、将来的な技術開発なども行っておりますが、現在具体的に取り組んでいるものとしては、
 「省燃費機材への更新」
 「運航の工夫」
 「SAF(サフ)の活用」。
この3つを大きな柱にして展開しています。
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「省燃費機材への更新」というのは、従来機よりも燃費のいい機材への入れ替えの推進です。燃費性能が大幅に向上した航空機を積極的に導入することでCО₂の削減に貢献しています。
「運航の工夫」というのは、日々の運航によるCО₂削減を目指すものです。気象条件に合わせた「飛行経路の最適化」や「機体の軽量化」に加え、さらに、地上走行時に片側のエンジンのみで走行することで、少しでもCO₂を出さない工夫をしています。
もう一つは「SAFの活用」です。 SAF(Sustainable Aviation Fuel)というのは、廃食用油や植物などの再生可能資源を原料として製造されている「持続可能な航空燃料」のことです。最大の特徴は、従来の化石燃料由来のジェット燃料と比べて原料の生産、収集、運搬から燃焼に至るまでのライフサイクル全体でCО₂排出量を60~80%削減できる点です。
さらに既存の航空機のインフラをそのまま利用できるとあって、航空業界全体のCО₂排出量実質ゼロの実現に向けた画期的な燃料として注目されているのです。


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日本航空(JAL)グループでは全国各地のスーパーマーケットと連携し、家庭から出る、すてる油の回収、SAF原料への活用を行う”すてる油で空を飛ぼう®”プロジェクトも実施しています。



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先ほどのSAFの原料とも共通しているのですが、高知龍馬空港(以下、高知空港という)では2024(令和6)年2月から、廃食油を原料とするバイオディーゼル燃料を空港の作業車両に導入しました。
これは地域の飲食店や家庭から出る廃食油を事業者が回収して、それを原料にバイオディーゼル燃料を製造しているものです。愛媛県に精製している会社があるため、燃料はそこから供給いただいています。原料となる廃食油は四国中から集まってきたものを使っていると伺っています。
出典:日本航空ホームページプレスリリース(2024(令和6)年1月29日)より

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はい。高知県内の廃食油も使っています。
実は2024年(令和6)12月から四万十市さまと共同の取り組みとして、市役所の中に廃食油を回収するボックスを設置しています。飲食店だけでなく、市民の皆さまから回収した油も高知空港のバイオディーゼル燃料になっているのです。
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高知空港がバイオディーゼル燃料の導入を進めた背景には、脱炭素やCО₂削減への社会的関心が年々高まっていると実感する中で、「高知空港においても環境への取組みをより一層推進したい」という強い想いがありました。
当社ではすでに他の空港において作業車両へバイオ燃料を導入している例がありましたので、先行事例を参考に、高知空港でも導入することで脱炭素化を推進できないかと検討を重ねてまいりました。
高知空港では、全国の空港として9番目の導入事例として、お客さまの手荷物や貨物を載せたコンテナをけん引する車両であるトーイングトラクター(※2)2台へのバイオディーゼル燃料の使用を開始しました。
これは単なる燃料の切り替えに留まるものではありません。空港を利用されるお客さまや地域の皆さまに、空港運用における脱炭素の取り組みをより身近に感じてもらう機会にもなると考えています。
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また、廃食油などのリサイクルによって生まれるバイオディーゼル燃料の存在を、地域全体で認知・共有していただくことで、地元の循環型社会づくりにも寄与したい。その強い思いが、今回の導入の大きな原動力となりました。
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導入を検討する段階では、現場から「従来の軽油車と比べて馬力や走行性能に違いが出るのではないか」といった声も上がり、特にパワー面が不安視されていました。コンテナのけん引で日常的に大きな負荷がかかる車両であるため、性能への影響は重要な検討ポイントでした。
しかし、実際に運用を開始してみると、走行性能や操作性において従来車両との大きな違いはなく、重いコンテナをけん引する作業においても、支障なく運用できていることが確認されています。
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導入にあたって最も苦労したのは、バイオディーゼル燃料の安定的な供給体制を整えることでした。そうした中で、愛媛県内に対応可能な事業者が見つかり、現在は高知空港内での給油ができる体制を構築しています。
こうした取り組みの結果、バイオディーゼル燃料の使用により、年間約2.5トンのCО₂削減を実現しました。これは、杉の木およそ280本が1年間に吸収する二酸化炭素量に相当します。
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バイオディーゼル燃料の導入以外にも、日々の運航や地上業務の中で実践できる脱炭素の取り組みを多角的に進めています。
例えば、航空機が着陸した後の地上走行時には、一つのエンジンのみで走行する「シングルエンジン・タキシング」を行い、燃料消費とCО₂排出量の抑制を図っています。
また、駐機中の工夫として機内電源を確保する際には、航空機に搭載された補助動力装置(APU)を稼働させるのではなく、地上電源設備(GPU)を使用して電力を供給するようにしています。 これにより燃料消費を抑えるだけでなく、空港における騒音や排出ガスの低減にもつなげています。

こうした取り組みに加え、さらなる脱炭素化に向けた施策を常に検討しております。高知空港として実行可能なことを一つずつ、本社と密に協議しながら着実に進めている段階です。
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現在導入しているバイオディーゼル燃料を活用した車両に加え、今後はEV車の導入も視野に入れ、空港内業務におけるさらなるCО₂削減を進めていきたいと考えています。
また、こうした取り組みを空港内だけにとどめるのではなく、地域の皆さまにも広く知ってもらうことを大切にしています。
特に、廃食油の回収やリサイクルを通じて生まれるバイオディーゼル燃料の仕組みを知ってもらうことで、「自分たちの身近な行動が空の環境貢献につながる」という意識が、地域全体に広がっていくことを期待しています。